三条京阪駅・三条駅から徒歩1分のところにある産科・婦人科江川クリニックでは、“生涯にわたって女性の健康を守る”ということをコンセプトに、生理に関わるお悩みや婦人科疾患の治療、そして妊婦健診、初期中絶手術、ピルの処方などライフステージごとに現れる様々な女性のお悩みにお応えしております。
こちらのブログではそうした“女性のヘルスケア”の一環として、健康やお悩み解消に繋がる色々な情報をお届けして参ります。
今回は“妊娠高血圧症候群”についてです。
妊娠高血圧症候群とは?
妊娠高血圧症候群とは妊娠時に高血圧を発症することであり、妊娠前から高血圧であったり妊娠20週までに高血圧が認められる場合は高血圧合併妊娠と呼ばれます。
また、妊娠20週以降に高血圧のみを発症した場合は妊娠高血圧症とされ、高血圧に加え蛋白尿がみられる場合は妊娠高血圧腎症と分類されます。
妊娠高血圧症候群は妊婦さん20人のうち1人の割合で発症し、妊娠34週未満で発症すると重症化しやすい傾向があるため注意が必要です。
妊娠高血圧症候群に注意しなければならないのは?
妊娠高血圧症候群になりやすいのは、糖尿病や高血圧、腎臓の病気などをもともと持っている妊婦さんや、肥満の方、家族に高血圧の人がいる方、年齢が40歳以上の妊婦さん、また、多胎妊娠(双子など)、お産が初めての方、以前に妊娠高血圧症候群になったことがある方などです。
妊娠高血圧症候群の原因と治療法
妊娠高血圧症候群についての最近の研究では、胎盤がうまくできないことで様々な物質が異常に作られてしまい、全身の血管に作用して病気を起こすのではと考えられていますが、いまだはっきりとした結論は出ていません。
また、病気の予防やかかるかどうかを知るための方法も確立しておらず、治療については安静にすることや入院が中心となります。
けいれんを予防したり重症の高血圧に対してはお薬を使用する場合がありますが、急激な血圧の低下により赤ちゃんの状態が悪くなることがあるため、降圧剤の使用は慎重に行う必要があります。
妊娠高血圧症候群はお母さんと赤ちゃんがどちらも危険な状態となる場合があり、赤ちゃんが亡くなってしまうケースもあります。
妊婦さんは必ず健診を受診し、かかりつけの医師の周産期管理を適切に受けるようにしましょう。