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【院長ブログ】低用量ピルを飲んでいたら避妊する必要はないの?

2022.05.05

三条京阪駅・三条駅から徒歩1分のところにある産科・婦人科江川クリニックでは、“生涯にわたって女性の健康を守る”ということをコンセプトに、生理に関わるお悩みや婦人科疾患の治療、そして妊婦健診、初期中絶手術、ピルの処方などライフステージごとに現れる様々な女性のお悩みにお応えしております。

こちらのブログではそうした“女性のヘルスケア”の一環として、健康やお悩み解消に繋がる色々な情報をお届けして参ります。

今回は“低用量ピルを飲んでいたら避妊する必要はないか?”についてです。

ピルの避妊効果は?

日本で広く使用されている避妊方法はコンドームですが、避妊効果では低用量ピルの方が高いことがわかっています。

それぞれの避妊方法について、利用開始から1年間に避妊を失敗した確率は、以下のようになります。

 

低用量ピルを正しく服用し続けている場合の失敗率=0.3%

コンドームを正しく使用している場合の失敗率=2%

 

このように、ピルを服用している間に妊娠する確率は0.3%ですが、飲み忘れなどがある場合は妊娠の確率は9%に上昇します。

ピルを飲み忘れた場合は?

前項でお話ししたように、ピルの飲み忘れがあると、そのタイミングやピルの錠剤数で確率は変わるものの、妊娠する率が高まると考えられます。

ピルを飲み忘れたときは、次のように対応しましょう。

 

・最後の服用から24時間以上48時間未満経過して、1錠の飲み忘れがある場合

飲み忘れの錠剤をなるべく早く服用し、残りは予定通りに服用する。

基本的にアフターピルの必要はない。

ただし、今回の周期においてすでに飲み忘れがあったり、前周期の3列目で飲み忘れがあった場合にはアフターピルを検討してもよい。

 

・最後の服用から48時間以上経過して、2錠以上の飲み忘れがある場合

飲み忘れの分を2錠まとめてなるべく早く服用し、残りは予定通りに服用する。

7錠以上を連続して服用するまではコンドームを使用する、または性交渉を避ける。

第1週に飲み忘れ、かつ直近5日以内に性交渉があった場合は緊急避妊を検討する。

第2週に飲み忘れがあった場合、直前の7日間に正しく連続して服用していた場合は緊急避妊の必要はない。

第3週に飲み忘れがあった場合、現在のシートの実薬を服用し続け、そのまま休薬期間を設けず次のシートを開始する。

性感染症を予防するために、ピルとコンドームを併用しましょう

こうしてご説明してきたように、低用量ピルはコンドームに比べ避妊効果では上回りますが、飲み忘れが考えられ、何より性感染症の予防はできないというデメリットがあります。

性感染症を発症すると、子宮、卵巣の炎症や痛みなどの症状を引き起こし、不妊症の原因になることも考えられます。

一方、コンドームは、避妊の効果では低用量ピルを下回りますが、性感染症を予防できるという強みがあります。

これらのことから、体や性交渉の安全性を高めるためにも、ピルとコンドームの併用をおすすめします。

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