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【院長ブログ】前置胎盤とは

2022.11.05

三条京阪駅・三条駅から徒歩1分のところにある産科・婦人科江川クリニックでは、“生涯にわたって女性の健康を守る”ということをコンセプトに、生理に関わるお悩みや婦人科疾患の治療、そして妊婦健診、初期中絶手術、ピルの処方などライフステージごとに現れる様々な女性のお悩みにお応えしております。
こちらのブログではそうした“女性のヘルスケア”の一環として、健康やお悩み解消に繋がる色々な情報をお届けして参ります。
今回は“前置胎盤”についてです。

前置胎盤について

正常な胎盤は子宮の上の方にありますが、前置胎盤では腟に近い、低い位置に胎盤が付着してしまうため、胎盤が内子宮口(子宮の出口)の一部、または全部を覆った状態になります。

通常の経腟分娩の場合では、まず赤ちゃんが出てきてから胎盤が出てきますが、前置胎盤では赤ちゃんよりも下側に胎盤があるため、先に胎盤が出る際に大出血することになり、さらに赤ちゃんが呼吸をできず、栄養を摂ることもできない状態になってしまいます。
このため、前置胎盤の分娩の場合は、ほぼ100%が帝王切開で行われることになります。

前置胎盤の症状は?

前置胎盤であるだけでは無症状のため、産婦人科健診による超音波検査でわかる場合がほとんどです。
ただし、腹痛を伴わない突然の警告出血がみられることがあり、性器出血があった場合はすぐに産婦人科を受診するようにしてください。
警告出血で多いのは少量の出血が数回起こるというパターンですが、初めに多量(100~200ccほど)の性器出血が起こる場合もあります。
性器出血はお腹が張りやすくなる妊娠28週以降に増加しますが、妊娠している方、特に前置胎盤の疑いがあるという方は出血に注意し、浅い週数であっても油断しないようにしましょう。

前置胎盤の診断と管理

妊娠初期や中期に前置胎盤の疑いがあっても、妊娠が進むと位置が変わることもあるため、前置胎盤かどうかの最終的な診断は妊娠31週末までに行われます。
前置胎盤と診断された場合は、入院時期は施設によって異なりますが、帝王切開に備え輸血の準備などを進めていくことになります。

現在、前置胎盤が起こる理由は解明されていませんが、高齢妊娠、多産婦、双胎、子宮の手術を以前受けていること、喫煙などがリスクとなることがわかってきました。
お腹が張ると出血の可能性が高くなるため、医師から安静にするよう指示があるときは運動などは控えて、できるだけ心身を休めて過ごすようにしましょう。

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